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そうそう、書いてなかったけれど、
パリ症候群の人って世の中に大勢いるから、これだけは言っておかなければなるまい。

私も含め、写真は当然のことながらきれいな場所しか写さないし、
ツアーの人なんざ自分の足で歩くのは所詮シャンゼリゼ通りか美術館の中くらいのものだろう。
だからわからないんだろうが、ハッキリ言おう、パリは汚い、危ない。
欧州随一の首都であるパリでさえ汚い、危ないと。

私は前に北東部の移民の多いエリアに一人で探検しに行ってみて流石にこれはヤバいと思ったし、
今回もあえて空港からパリへはRER(高速郊外鉄道)で入ってみた。(一番短時間で着くから。)
パリの玄関口たる北駅、東駅でも有色人種の方(しかも明らかに危険そうな)が圧倒的に多かったりする。
もうその時点でごく一般的なパリのイメージを持って臨んでいた奥さんは非常に衝撃を受けていたようだけども、初めてのひとは本当にちょっと怖い思いをするだろう。

(様々な理由で)貧しい人々もそこかしこにいる。
車内で寄付を乞うて回る人もいたし、観光スポットでもそれは目にすることがある。
建物の壁や電車の落書きも本当に多い。

セーヌ沿岸の石造りの道も確かに世界遺産ではあって写真でみると美しいのだけれど、
それは誰もわざわざ地面を撮ったり川面を撮ったりしないだけであって、川縁に降りてみると、
その辺で用を足す人が大勢いるから、その異臭の激しさには顔を覆わずには通ることはできない。
しかもそこが件の高速郊外鉄道の入り口だったりするのだ。
階段から入り口までの間に、お小水が幾筋も流れていたりそれによってできた水たまりもあるのだ。
ありえない。
同じ理由で地下鉄のホームや階段もかなりきつい臭いがする。
そもそも汚物は道路に捨てるもんだったという伝統文化があるにせよ、日本人には驚きだ。

それぞれの問題の原因が社会の仕組みの問題なのか文化の違いなのかはさておき、
とにかく日本を離れてこそ日本の良さや悪さも肌身に染みてわかる経験ができるわけで、
そういう意味でもツアーではなく自分で見聞されることをお薦めします。
最近「安心安全」というキーワードが政治家の口から出て来るけれども、日本は世界のあらゆりる
夜道を歩くのが怖いのも、お化けが怖いとかその程度に過ぎないのだし、自分の身は自分で守らなければいけない、なんてことを実感する機会もないのだから。